耐久性の高い波板スレートも、定期的な補修工事が必要です!(屋根等)

皆さんは、工場や倉庫の屋根や外壁に波状の建材が使われているのを見たことはありませんか? これは「波板スレート」といい、とても耐久性が優れており、多くの建物で使われています。とはいえ、少しずつでも経年劣化していくため、定期的なメンテナンスは必要です。ここでは、波板スレートの補修工事について解説します。




■波板スレート自体ではなく、ボルトやシーリングから劣化します



波板スレートはセメントに繊維素材を混ぜ、波打った板状に成形した建材です。その耐用年数は25年以上ともいわれ、耐火性や遮音性も抜群。加えて価格も比較的安いなどメリットが多く、昔からさまざまな建物で使われてきました。昭和の時代から立っている工場などでも、波板スレートが使われている施設はたくさんあります。


ただ、いくら波板スレートが頑丈とはいえ、定期的なメンテナンスは必要です。特に注意すべきなのは、スレート本体よりも固定しているボルトなどの金属類。これらが錆びたり周囲のシーリング材が劣化したりすると、隙間から雨水が入り込んで雨漏りが発生したり、スレートの脱落や強風による飛散などが起きたりするおそれがあります。


また、波板スレートは表面がツルツルというわけではないため、砂埃などの汚れが付着しやすい建材です。美観を保つためには、やはり定期的なメンテナンスが欠かせません。さらに、2004年以前に製造された波板スレートはアスベスト(石綿)を含んでいる可能性が高く、交換・処分する際に注意が必要です。




■波板スレートの補修方法



波板スレートを補修する時は、部分的なものから広範囲にわたるものまで、いくつかの方法があります。主な補修方法を見ていきましょう。



・ボルトの交換

まず行うべきなのは、スレート本体よりも劣化が早いボルトの交換です。シーリングやコーキングを追加で施すことである程度対応はできるのですが、短いスパンで何度も施工しなければならず、効率がよくありません。


そのため、傷んでいるボルトはすべて新しいものに交換するのがおすすめです。さらにボルトキャップを被せると、ボルトの錆を防止して長持ちさせることができます。



・部分的な張り替え

運搬物をぶつけたり飛来物が落下したりして、波板スレートが破損してしまうことはよくあります。もし、他の部分の波板スレートがそのまま使えそうなら、破損した部分だけを張り替えることも可能です。放置すると内部にまでダメージが及びますから、早めに交換しましょう。


ただし、スレートが全体的に老朽化している場合、特に傷んだ部分だけを交換したとしても、そう遠くないうちに別の部分も交換する必要が出てきます。その度に交換するのは効率が悪いので、専門業者に状態をチェックしてもらい、必要に応じて全面リフォームを行うのが望ましいでしょう。



・屋根カバー工法

波板スレートの全面張り替えは広範囲の施工になる上、古いスレートはアスベストを含んでいることも多く、どうしても交換・処分費用が高くなります。そこで、費用や手間を軽減したい時におすすめなのが、スレートの上から金属製の屋根材を被せる「屋根カバー工法」です。


屋根カバー工法は既存の屋根材を撤去する必要がなく、廃材もほとんど出さないため、施工費用や処分費用を大きく抑えることができます。さらに、屋根が二重になる+最近の屋根材は遮熱塗料が塗られていることにより、断熱性が高まるのもメリットです。夏の暑さにお悩みの時も、屋根カバー工法でリフォームするといいでしょう。




■自分で屋根に上るのは絶対にダメ! 補修はプロに依頼しましょう



波板スレートはとても耐用年数が長く強度のある建材ですが、ボルトの劣化や部分的な破損などで、危険な箇所があるかもしれません。むしろ、本体の耐久性が高いがゆえに、「大丈夫だろう」と考えて放置してしまうケースも多いと思われます。建物内部までダメージが及ぶのを防ぐためにも、早めに補修するといいでしょう。


ただし、自分で屋根に上ってリフォームするのはおすすめできません。高所での作業は危険を伴いますし、古い波板スレートならアスベストの問題もあります。そもそも、どこをどのように修繕すればいいのか判断できないことも多いはずです。雨漏りやズレなどのトラブルが発生していたら、必ず専門業者に相談し補修を依頼しましょう。



川口市を拠点に防水工事、補修工事を行う株式会社アイナでは、波板スレートの補修や建物全体の防水工事が可能です。現地調査は無料、経験豊富なプロの職人が施工を担当し、問題がある箇所を確実に補修いたします。工場や倉庫の管理でお困りの際は、ぜひアイナにお声がけください。